RPAで年150時間削減。属人化を解消しDXを加速させた秘訣

課題
・手作業による膨大なデータ転記業務
・基幹システムの改修コストと開発期間の壁
・業務の属人化およびダブルチェックによる工数負荷
解決策
・操作が直感的な「ロボオペレータ」の導入
・伴走型の週次相談会による早期習熟
・ロボットによる自動転記・登録フローの構築
効果
・年間約150時間の業務時間削減
・作業人員を2名から1名へ最適化
・業務プロセスの可視化とDX意識の醸成
会社紹介

三井物産流通グループ株式会社

小売業・外食産業向けに食品、酒類、包材等の提供およびサプライチェーン支援を行う総合卸売業。

担当者紹介

環境事業推進部 鈴木様
環境事業推進部 藤原様

導入の背景:基幹システム改修の壁と、手作業への限界

まずは、RPA導入前に抱えていた課題について教えてください。

(鈴木様)
当部署では大手コンビニエンスストア向けの廃棄物管理サービスを担っていますが、情報の更新頻度が非常に高く、月間で300件ほどの書類やデータが届きます。これらをExcelに転記し、さらに自社の基幹システムへ登録する作業がすべて手作業で行われていました。

本来は「次のステップ」を考える企画業務に注力すべきなのですが、日々の定型業務に追われている状況でした。基幹システム自体の改修も検討しましたが、コストや期間の面でハードルが高く、結果として属人化した古い業務フローがそのまま残ってしまっていたのが大きな課題でした。

右から左へデータを移すだけの作業は機械に任せ、人は新しい企画や売上に直結するアイデアを生み出すことに時間を使うべきだと考えていました。

選定の決め手:初心者の不安を払拭した「直感的な操作感」と「サポート体制」

他社製品も検討されたかと思いますが、なぜ「ロボオペレータ」を選ばれたのでしょうか?

(鈴木様)
実は、他部署で使われているRPAは「ITリテラシーが高い人向け」という印象があり、初心者にはハードルが高いと感じていました。そこで、ノーコードで作成できるツールを中心に比較検討を行いました。

最終的な決め手は、直感的な操作感と手厚い保守体制です。特にトライアル期間中に開催された「週次相談会」は非常に助かりました。初心者3名でスタートしましたが、分からない部分をその場で解消できたおかげで、トライアル期間中に1つ目のロボットをほぼ完成させることができました。「これなら自分たちでも運用できる」という具体的なイメージを持てたことが大きかったですね。

導入の効果:年間150時間の削減と、ミスが許されないインフラ業務での「安心」

実際にどのような業務を自動化し、どのような成果が出ましたか?

(鈴木様)
最初に、月間300件にのぼるデータの転記・登録作業を自動化しました。以前は「入力担当」と「確認担当」の2名体制で行っていましたが、現在はロボットが作業を行い、人間は最終チェックをするだけで済んでいます。これにより、実質的に1名分のリソースを他の業務に振り向けることができるようになりました。

(藤原様)
私の方は、Excelの情報とシステム上のマスタ情報が正しいかを突合する作業を自動化しました。毎月1〜2時間かかっていた作業が、今では20分程度で完了しています。

(鈴木様)
導入から1年弱ですが、すでに6個ほどのロボットが稼働しており、部署全体で年間約150時間の削減を見込んでいます。また、数値の桁間違いといった人間特有のミスがゼロになり、インフラを支える立場として非常に安心感を得られています。

変化と展望:DXマインドの芽生え、社内DX拡大

業務削減以外に、何かポジティブな変化はありましたか?

(鈴木様)
大きな副産物として、業務プロセスの「可視化」が進みました。「どうすればRPAで自動化できるか」という視点で業務を捉え直すことで、これまでの当たり前が本当に効率的なのかを再考するきっかけになりました。この「DX視点」が部署内に芽生えたことは、非常に価値があると感じています。

今後の展望についてお聞かせください。

(鈴木様)
現在は1台のPCでの運用ですが、今後は複数台で利用できる「組織ライセンス」への切り替えを検討しています。より多くのメンバーが同時にロボオペレータを使える環境を整え、全社的なDXを加速させたいですね。

また、新機能のAIアドバイザー機能にも注目しています。これまで自動化が難しかった複雑な業務改善にも、AIの提案を参考にしながら挑戦していきたいと考えています。

検討中の方へ:専門知識不要で得られる「小さな成功体験」のすすめ

RPAやDXを検討している企業様へ、アドバイスをお願いします。

(藤原様)
私自身、システム関連の専門知識は乏しい方だと思っています。ですが、ロボオペレータはExcelを操作するような感覚で簡単にロボットを作成できるのが良い点です。専門知識がなくても、少しずつ試してみることで「何ができるか」が分かってきます。

(鈴木様)
私自身もそうだったのですが、RPAと聞くと「難しい」という印象を持つ方が多いと思います。ですが、実際にロボオペレータを触ってみると操作が直感的なので、初心者でも抵抗感が少なかったです。

まずはトライアルから始めて、自分が作ったロボットが自分の業務を肩代わりしてくれる様子を実際に体験してみるのがお勧めです。ロボットが動くことで「自分でもできる」という小さな成功体験を積むことができます。そうすれば、「次もできるかもしれない」「もっと効率化できそう」と前向きに取り組めるようになり、活用の幅も広がっていくはずです。

三井物産流通グループ株式会社の皆様、この度はインタビューにご対応頂き、誠にありがとうございました!